男と女の間には

夫と死別後に待っていた難問

セカンド・コンタクトに向かうまで

仕事がある日は気が紛れるものの、休日は相変わらず探偵ごっこ
夫が車の中で自分を撮っている写真があり、それはG市文化センターで作品展示に参加している彼女を待っている所だった。
窓の外の背景の特徴から場所を確認した。
彼女のブログに同じ日時で文化祭に参加したという記事があったので一緒だったとわかった。
高速で1時間車を運転しその場に降り立ってみる。
「私、何やってるんだろう・・何にもならないのに。」
夫はここで何を考え待っていたんだろう。
私に嘘をついて出かけ、胸が痛くはならなかったのだろうか。

今年に入ってからは、会っていないと言っていた彼女。
しかし、倒れるひと月前は二人で東京のライブへも行っていたことがメッセンジャーに残っていた。

彼女はいい歳をして、ビジュアル系のしかも入れ墨などをしたアーティストが好きで。
新宿の地下にある小さなライブハウスにお気に入りの歌を聞きに行く為、夫を誘っていた。

金曜日の夜。都内まで車を飛ばして明け方まで夜遊び。身体がもつわけない。

「車になど乗ったことはありません」
彼女のメール。
良くも平気で書けるものだ。

窮地に追い込まれたら、平気で嘘をつきとおすなんて私にはできない、チキンだ。

ごめんなさい、ご主人を連れまわして。優しかったから、好きだったから。
こんな言葉が もし聞けたなら、私のこの後の暴走もなかっただろう。

その後スマホの解析には30万出してもいいと思っていた私が
弁護士相談費用を調べるようになった。一回30分5000円。
ここからならできる。
しかし、弁護士なんて、私らしくないと思っていた。成人した子供に知られることも怖かった

彼女とのファーストコンタクトでの電話。
夫の画像取り下げ依頼のメール。
あの時はなにも詳しいことがわかっていなかったけど感がすごく働いていて。

その後私は彼女がまだ、ブログに夫の画像をのせたままであることがわかり、削除を再依頼した。
そこから始まった数回のメールでのやり取り。

初めの頃の彼女のメール。
「私は彼に同志ではだめなの?と言っていた。
私に対する愛情を他へ向かわせようとしたけど。彼の求愛に応えることはできませんでした」

私:
「おかしいですね?あなたからの手紙が残ってますよ?昔ひどく傷つけた人なのに。FBで偶然見かけて私から話しかけた。
初めは話せるだけで良かった、会えるだけで良かった、触れるだけで良かった。・・・
来ても来なくてもいいから、公園で待っています。  これあなたの言葉ですよね?。」

彼女は驚いただろうが当然スルー。

2か月後、再びメールしてみる。

「時間がある時で構わないので聞きたいことがあります。返事ください。」
こんな内容だったと思う。
すると、、、。

「今、警察と弁護士に相談しています。これ以上連絡してくるのなら代理人を立てます。」

私はその文章に目を疑った。まじ?。そして思わず笑ってしまったのだ。